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2025年1月6日
令和7年 年頭のごあいさつ
皆さま、明けましておめでとうございます。理事長の福島でございます。昨年は、さまざまなご支援ご協力を頂戴いたしました。本当にありがとうございました。本年も何卒よろしくお願いいたします。
昨年を少し振り返ってみますと、世界的に選挙イヤーの年でした。アメリカの大統領選ではトランプ氏が再選され、すでに「トランプ2.0」が始動していますし、日本では少数与党の石破内閣が誕生しています。一方経済界に目を転じますと、ホンダと日産の経営統合が発表され驚きました。また、チャットGPTを先駆けとする生成AIはまたたく間に世界を席巻しています。日本のインバウンドは、昨年は訪日者数が3,500万人、旅行消費額が約8兆円と過去最高となり、日本各地の地域経済の活性化につながりつつあります。反面、「働き手不足」は各分野にわたっており、今後もこれが続くものと予想をされています。そして、ロサンゼルス・ドジャースの大谷選手の活躍や、パリオリンピック・パラリンピックでの日本選手団の活躍など、私たちに大きな感動を与えてくれたことは、記憶に新しいところです。
そしていよいよ2025年がスタートします。今年の干支「巳年」は、再生や変化を繰り返しながら成長し、発展していく年といわれています。皆さまと共に飛躍の1年にしていきたいと考えています。
ここで本学の2024年を少し振り返りたいと思います。
昨年は、大阪公立大学が目指す姿の実現や成長に向けて大きく動き出した1年だったと感じています。これもひとえに、今日ここにいらっしゃる役員はじめ教職員、本当に多くの皆さま方のご活躍とご支援の賜物です。本当にありがとうございました。改めてお礼と感謝を申し上げます。
昨年4月には、中百舌鳥・杉本両キャンパスで新棟が開設しました。また、OMU本部や産学官民共創推進本部などが新設され、J-PEAKSを推進するMulCoプロジェクトも大きな一歩を踏み出しました。
また昨年は、いろいろな方と懇談・意見交換をさせていただきましたので、少しお話したいと思います。
まず一つは、15の研究科長等の皆さま方との対話会です。各研究科における素晴らしい研究や教育の取り組み、また現場の第一線での先生方のご苦労、さらに非常に具体的なご意見もいただき、本当にありがとうございました。私自身も学ぶところが多々あり、お礼を申し上げたいと思います。この対話会を通じまして、皆さま方とは目指す大学像についてはほぼ全く同じで一致しているなと感じ、大変嬉しく思っております。今後は皆さまと共に、その実現に向けて頑張っていきたいと考えております。
二つ目は、経営学研究科の二宮先生がプロデュースされた、経営者と研究者の交流会にお声をかけていただき、参加いたしました。本学出身の若い経営者や起業を目指す学生など、非常に多様な約40名が参加されており、それぞれ高い志と熱きパッションをお持ちの方で大変楽しいワクワクした交流会でした。
最後は若手職員との懇談会です。日本学術振興会(JSPS)に派遣され、この4月からワシントンD.C.やロンドンに駐在される方、大阪府・大阪市に2年間出向をされている方、文科省から帰任された方との対話、懇談をさせていただきました。皆さん明るく元気にイキイキと自分のミッションやキャリアについて語られ、私自身大変嬉しく感じました。このような戦略的な人材育成につきましては、今後も継続してまいりますので、ぜひ積極的に手を挙げてチャレンジをしていただきたいと願っております。
次に、本学ならではのミッションである「技術インキュベーション機能」と「都市シンクタンク機能」、この2つについても大きく前進をした1年でした。まず、技術インキュベーションの取り組みでは、中百舌鳥キャンパスでスマートエネルギー棟の建設が順調に進んでおり、3月28日にオープンする予定です。私は昨年末にこの施設を見学をさせていただきましたが、多くの企業の入居が決定しており、この場所から新しい産学の共創とイノベーションが生まれると確信をした次第であります。また、都市シンクタンクについては、役員会や学内での議論を経て大阪府・大阪市との協議会もスタートしました。このような中、重松理事には大変ご尽力いただき「共創研究グループ支援制度」を立ち上げていただきました。非常に大変でありましたが、33件の応募があり、うち19件が採択され、その活動がスタートしたところです。ぜひ、本年以降の本格的な活動を期待しています。
そして、大学統合後の全体としての業務の合理化、生産性向上プロジェクトも、この4月からかなりのテーマが具体的に実施されますので、その成果を楽しみにしています。また、公募の若手職員によるファーストペンギンプロジェクトや、昨年秋に始動した病院DXについても、その積極的な推進活動をぜひ期待をしていたいと思います。
学生の皆さんも、昨年1年間さまざまな分野での活躍がありました。高専のロボコン2年連続全国優勝、SDGsに取り組む学生団体が毎年発行する環境報告書、さらに学生広報チームの活動など、ご活躍いただき本当にありがとうございました。ぜひ、今年もよろしくお願いしたいと思います。
そして、この4月から2025年度がスタートします。
2025年度は、新しい第2期中期計画のスタートの年です。この計画は、高橋理事を中心に策定いただき、外部の役員や経営審議会の委員の皆さまからもよくできた計画だと評価をいただいております。あとは、私たちがこの計画をいかにスピーディーに力強く実行していくかです。この計画では、国際化の戦略的推進や秋入学、さらに学部・学域、研究科の再編など、大変チャレンジングなテーマや目標も多くありますので、教職員全員で力を合わせ、計画の実現に向けて取り組んでいきたいと思います。
キャンパスでは、この4月に阿倍野キャンパスで看護学部新棟を開設し、りんくうキャンパスでは新興・再興感染症をはじめ都市の感染症対策に資する施設を充実させます。そして、いよいよ9月24日には、森之宮1期キャンパスがオープンします。この都市型キャンパスでは、約6,000名の学生・教職員が集う教育研究の知の拠点であると共に、技術インキュベーションや都市シンクタンク、スタートアップの指令塔の役割を担う拠点です。皆さまと共にオープンを楽しみにしたいと思っています。
そして4月13日には、大阪・関西万博が開幕します。本学は大学で唯一、飯田グループホールディングス株式会社との共同パビリオンを出展します。この出展以外にも、ボランティアリーダーの育成や開催期間中の医療救護の支援、さらには学生の皆さんの参画など、地元の大学としてその成功に向けて全面的に支援、応援をしてまいりたいと考えております。開幕されましたら、皆さまもぜひ会場に足を運んでいただければと思っております。
最後になりますが、昨年の4月に「夢ある者に成功有り」と申し上げました。本年もぜひ皆さまそれぞれの夢を持ち、夢に向かって挑戦をしていただきたいと思います。そして、全員で大阪の成長と発展に貢献し、日本で有数の、そして世界で輝く大阪公立大学づくりに挑戦してまいりましょう。
ぜひこの1年、役員・教職員の皆さまからの引き続きのご支援ご協力をお願いしまして、私から新年のご挨拶とさせていただきます。
公立大学法人大阪 理事長
福島 伸一